ミネラルファンデーションの動きをチェック






「植物性コラーゲン」「植物性プラセンタ」と呼ばれている成分の正体は何なのでしょう。
実は、前者は植物から取られた成分で、アミノ酸の比率がコラーゲンと似ているものに、無理やり「コラーゲン」という言葉をあてはめているに過ぎません。
プラセンタの場合も、花のめしべの奥にある胎座の部分を、哺乳類の胎盤と同じく、英語で「プラセンタ」というので、都合よく名前を使っているのです。
これらニセの「植物性」の成分は、本来のコラーゲン、プラセンタの効用はまったくないので要注意です。
こうした明らかに間違った表記は、それこそ「化粧品全成分表示」時代が到来するとなくなるとは思いますが、今までの話だけでも、化粧品のユーザーである女性が、いかに普段からメーカーの「イメージ戦略」に振り回されているかが分かるのではないでしょうか。
例に挙げたように、現在大多数の人が、「植物性」という言葉、そのイメージに安心感を覚えているのではないかと思います。
「自然界から生まれた成分なのだから、人の肌にやさしいはず」というのがその根拠でしょうか。
動物よりも、植物のほうが優しくて刺激がない雰囲気があります。
私は「植物性」の原料が、必ずしも安全とは思えないのです。
もし、現在安全な順に化粧品原料を並べるとしたら、私は石油系、動物性、植物性という順番をつけます。
こういうと、「それって逆ではないのですか?」と驚く人も多いかもしれません。
たしかに一昔前は、石油系の化粧品でトラブルを引き起こすものもありました。
今は、工場の技術がぐんと進歩したため、クオリティの高い成分を安定してつくり出せるようになったのです。
品質管理の面からいうと、石油系がいちばん安心なのではないので 一方、植物原料は自然界のもので、品質についてコントロールが難しいところがあります。
同じ植物から原料を取っていても、季節によって植物の状態がまったく違うことがままあります。
一年中、安定した形で原料を確保することは困難といわざるをえません。
普段はそんなことはないのに、いわゆる「木の芽時」になると、ある特定の植物にかぶれる人がいますが、似たようなトラブルが、植物性化粧品によって引き起こされる可能性だってあります。
気候や季節ばかりではなく、その植物が生えている地域によっても、原料の質は違ってきます。
採取される地域が南なのか北なのか、日当たりがいいのか悪いのか、地質はどんなものなのかによって、植物の状態は大きく左右されるのです。
そういったことを考慮すると、植物性の原料を盲信するのは、少し考えものかとも思います。
最近、石鹸やシャンプーなどによく見られる「天然由来成分」という言葉もくせものです。
肌にやさしいとうたっている「アミノ酸系」のボディシャンプーなども「天然由来成分」です。
実は天然のものではなく、アミノ酸を由来にしてつくった合成物です。
最初の原料が天然のものなら、後から化学物質をどんなに付加しても、「天然由来成分」だ、といい張ることはできます。
そもそも、よく考えてみたら、石油でも何でも、この世界に存在するものは「天然」のものですから、下手すると何でも「天然由来」だといってしまえるのです。
このように、ただ言葉のイメージによって「安全」だと信じられている化粧品は非常に多いのではないでしょうか。
「安全」のイメージが強いものの代表格に「無添加化粧品」があります。
老舗のメーカーは何を添加していないかを明らかにしていますが、ばくぜんと「無添加」と記して、表示指定成分のみを無添加にしているメーカーが多いようです。
今までの表示成分の規定は、「全成分表示」になると消えるため、これらの化粧品は「無添加」という言葉を使いにくくなります。
添加物がまったくない、とはいえないからです。
前から私は、化粧品に「無添加」という言葉が使われることには疑問を感じていました。
皆さんもよく考えてみましょう。
本当に「無添加」の化粧品なんてあるのでしょうか。
(現在の制度においての)表示指定成分が入っていないというだけなら、「無添加」と無責任にいうべきではないと思います。
具体的に何が入っていないかを記すべきです。
また、「無添加化粧品」といいたいがために、(現行の規定における)表示指定成分を無理して使わないメーカーもあります。
化粧品の表示指定成分に定められているものの一つに、パラペンがあります。
主に防腐、防微剤として用いられるもので、食品にもその仲間がよく使われるので、皆さんも名前はよくご存じだと思います。
私は、パラペンは化粧品の必要悪だと思っています。
パラベンをまったく使わないと、化粧品は腐りやすく、すぐに傷んでしまうでしょう。
また、表示指定成分ではあったとしても、パラベンは化粧品の成分としてスタンダードなものです。
安全性がそれなりに確保されているといえます。
ただ「パラベン」という言葉を容器に入れたくないために、過去のデータがなくて安全性があいまいな、何か別の成分を防腐剤として含んでいるなら、そのほうがよっぽど危険だと思います。
本当に添加物を含んでいないのだとしたら、その化粧品は「真水」に近いはずです。
それならわざわざ化粧水を購入するより、コンビュでミネラルーウォーターを買って、スプレーで吹きつけたほうが、よっぽど経済的です。
女性がただの水ではなく、化粧水を買い求めるのは、肌に働きかけるプラスアルファの効果を期待してのことです。
ただ刺激となる可能性がある添加物を減らして「安全」だというのは、少し後ろ向きの発想ではないでしょうか。
肌の弱い人が、たとえばそうした弱酸性の刺激の少ない化粧品ばかりを使っていると、刺激に対する免疫がさらに弱まってますます敏感な肌になってしまう可能性も高いのです。
医師の目から見ると、「化粧品」という言葉で表される製品の効果は、あいまいなところがあります。
皆さんは、スキンケア製品の「医薬部外品」と「化粧品」の違いを気にされたことはないでしょうか? この二つはどう違うのでしょう? 実は、効能効果をボトルにきちんと記していいのは、「医薬部外品」と書かれたほうだけなのです。
たとえば美白剤だと、「医薬部外品」なら「シミ・ソバカスを取る」「肌を白くする」という言葉をボトルや説明書きに記してもOKですが、「化粧品」の場合ははっきりとそう書いてはいけないので、もう少しマイルドで、イメージ的な言葉が使われているはずです。
「化粧品」なのに、定められた以上の効能・効果を記すことは、薬事法で禁止されています。
でも、「化粧品」と記されているもので、はっきりと「シミーソバカスを取る」とうたわれているものがたくさんあるのでは? と疑問に思う女性は多いと思います。
多分、そう思った方はその化粧品のボトルや説明書にそう記されたのを見たのではなく、雑誌にその「化粧品」について、そう書いてあったのをご覧になったのだと私は推測します。
薬事法で、メーカーが「化粧品」の効能・効果を記すことにはきびしい制限が定められています。
雑誌に載っているものならば、話は別です。
マスコミは言論の自由が確保されています。
つまり、美容ライターなどが雑誌で「この化粧品でシ゛へ・ソバカスが取れた」と書くのは、本人の自由なのでOKなのです。
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